シリコンバレー
シリコンバレーの風景
サンノゼ・ダウンタウン
シリコンバレー (Silicon Valley) は、アメリカ合衆国カリフォルニア州北部のサンフランシスコ・ベイエリアの南部に位置しているサンタクララバレーおよびその周辺地域の名称。実在する地名ではない
名称の起源は、インテルやナショナル・セミコンダクターなどをはじめとした多数の半導体メーカーが集まっていたこと(半導体の主原料はシリコン(Silicon))と渓谷(Valley)という地形に由来する。この地域にはソフトウェアやインターネット関連のハイテク企業が多数生まれ、IT企業の一大拠点となっている。
目次 [非表示]
1 概要
2 著名な企業
3 大学
4 シリコンバレー日系団体・組織
5 その他の最先端工業地域
6 世界のシリコンバレー
7 日本のシリコンバレー
8 参考資料
9 関連項目
概要[編集]
具体的には北はサンマテオ周辺からサンノゼまでの複数の市を指す。シリコンバレーの中心は、マウンテンビュー、サニーベール、サンタクララの3つの市であるが実際にシリコンバレーという都市は存在しない。
元々メンロ・パークにあるスタンフォード大学出の技術者がヒューレット・パッカードなどのエレクトロニクス、コンピュータ企業を設立し、この大学の敷地をスタンフォード・インダストリアル・パークとしてこうした新技術の会社を誘致したのが始まりともいわれている。また、トランジスタの発明者の一人であるウィリアム・ショックレーがこの地に「ショックレー半導体研究所」を設立し、そこから分化したフェアチャイルドセミコンダクターや、更にそこからインテルをはじめとする多くの半導体企業が生まれたことにちなみシリコンバレーと呼ばれるようになった。
近年では、アップル、Google、Facebook、Yahoo、アドビシステムズ、シスコシステムズといったソフトウェア・インターネット関連の世界的な企業が同地区には多数生まれたためにIT企業の一大拠点となったことで、シリコンバレーはこの地域におけるハイテク企業全体を表すようになっている。
著名な企業[編集]
先端技術企業の多くはシリコンバレー内に本拠を置いている。以下はFortune 1000にリストされている企業である:
eBay
インテルの本社、ロバート・ノイスビル
オラクル
Yahoo!
アップル
Applied Materials(アプライド・マテリアルズ)
eBay(イーベイ)
Google(グーグル)
ヒューレット・パッカード(hp)
Intuit(インテュイット)
ジュニパーネットワークス
ナショナル・セミコンダクタ
ネットアップ
NVIDIA(エヌビディア)
オラクル
ザイリンクス
Yahoo!(ヤフー・インク)
上記に加えてシリコンバレー内に本拠を置く著名な企業は(一部現存しない):
スリーコム
アダプテック
アムダール
アタリ
Atmel(アトメル)
Cypress Semiconductor(サイプレス・セミコンダクター)
ファウンドリーネットワークス
富士通
日立グローバルストレージテクノロジーズ(HGST)
Knight-Ridder(ナイトライダー。The McClatchy Company(マクラシー社)が取得)
LSIコーポレーション(LSIC)
ネットスケープ(AOLが取得)
NeXT Computer, Inc.(ネクスト・コンピュータ。現Apple Inc.)
パーム
ACCESS Systems(アクセスシステムズ)
PayPal(ペイパル。eBayが取得)
Powerset(パワーセット)
Rambus(ランバス)
Redback Networks(レッドバック・ネットワークス)
サンディスク
Sumco USA(旧住友)
Solectron(ソレクトロン)
ティーボ
VA Software(VAソフトウェア。スラッシュドット)
ベリサイン
VERITAS(シマンテックが取得)
VMware(ブイエムウェア。EMCが取得)
企業の一覧:en:Category:Companies based in the Silicon Valley
大学[編集]
カーネギーメロン大学(西海岸キャンパス)
サンノゼ州立大学
サンタクララ大学
正確には以下の大学はシリコンバレーに位置していないが、近隣の研究機関としてこの地に貢献している:
カリフォルニア州立大学イーストベイ校
カリフォルニア大学デービス校
カリフォルニア大学バークレー校
カリフォルニア大学サンタクルーズ校
シリコンバレー日系団体・組織[編集]
ジェトロ Business Innovation Center (BIC)
Silicon Valley Japanese Entrepreneur Network (SVJEN)
Silicon Valley Multimedia Forum (SVMF)
Japanese Technology Professional Association (JTPA)
Japan Bio Community
Keizai Society
その他の最先端工業地域[編集]
リサーチ・トライアングル・パーク (ノースカロライナ州のラーリー、ダーラム、チャペルヒルを囲む地帯)
エレクトロニクスハイウェイ (マサチューセッツ州近辺)
エレクトロニクスベルト (フロリダ州中部、タンパ~オーランドに至る一帯)
シリコンコースト (マイアミ近辺)
リサーチインダストリアルパーク (ボストン市を中心としたニューイングランド一帯。ルート128の愛称がある)
テックコースト (南カリフォルニア一帯)
シリコンデザート (アリゾナ州フェニックス都市圏一帯。安価な労働力と土地代、良好な環境で急成長)
シリコンプレーン (テキサス州ダラス・フォートワース都市圏一帯)
シリコンヒルズ (テキサス州オースティン近辺)
シリコンマウンテン (コロラド州デンバー周辺)
シリコンフォレスト (オレゴン州ポートランド~ワシントン州シアトルに至る一帯)
世界のシリコンバレー[編集]
世界的にその名がしられているため、世界各国でIT産業の突出した集積地に「○○のシリコンバレー」の異名が付けられている。
中国のシリコンバレー - 北京市海淀区中関村
台湾のシリコンバレー - 新竹市
スコットランドのシリコンバレー - シリコングレン
ドイツのシリコンバレー - イェーナ
ヨーロッパのシリコンバレー - アイルランド
日本のシリコンバレー[編集]
日本にはシリコンバレーに当たる確定した地区はないものの、IT企業が特に集積する地区が幾つかある。ニュアンスは違うが、三大電気街をシリコンバレーと呼ぶ向きもある。
尚、1980年代には東北地方の東北自動車道沿線をシリコンロード、熊本県を中心とする九州をシリコンアイランドと呼んでいたことがあり、IC製造など電子機器産業が発達した。しかし、後にNICS(後のNIES)諸国の台頭により、企業が相次いで工場閉鎖、それに伴う衰退により、今日この呼称が用いられることは極めて稀である。
東京都渋谷区:IT産業の集積地であり、「渋谷」を1文字ずつ英語に訳した"bitter valley"と情報量の単位の「ビット」から「ビットバレー」と呼ばれている。特に渋谷区神泉町や、渋谷区渋谷を指す。
東京都港区:渋谷駅に隣接する南青山(表参道駅)周辺や六本木ヒルズなどにはベンチャー系のIT企業が多い。
神奈川県川崎市:多摩川沿い一帯、特に中原区を中心とした南武線の沿線には国内大手のIT企業が密集する。また川崎市の北西部である麻生区の黒川駅周辺には「かわさきマイコンシティ」の名の商工業地帯がある。
神奈川県横浜市:金沢区にある、財団法人横浜産業振興公社が運営する横浜金沢ハイテクセンター周辺に新産業の集積した地域が作られ、京浜工業地帯のリニューアルがめざされている。
神奈川県横須賀市:NTTドコモのR&Dセンター周辺 (YRP)
栃木県:宝積寺駅周辺
長野県:諏訪市を中心に、精密機械の工場が多数ある。
京都府:京都リサーチパーク、長岡京市周辺、関西文化学術研究都市周辺など
奈良県:関西文化学術研究都市、天理市周辺
大阪府:関西文化学術研究都市(学研都市)周辺と、臨海部の神戸へと続く阪神工業地帯が接続され、学研都市の成果によるリニューアルがめざされている。渋谷のビットバレーに連携して、ベタバレーという関西ネット系の集団も形成された。
和歌山県:田辺市・白浜周辺。
福岡県:飯塚市
熊本県:阿蘇山一体などに半導体メーカーの工場が多数ある。
大分県:九州には半導体メーカーの工場が多数あり、1980年代からシリコンアイランドの名がある。
北海道札幌市:札幌駅北口、札幌テクノパーク
鹿児島県霧島市:交通の利便性から大手の半導体メーカーが拠点を置き、また旧国分市により上ノ原テクノパークが設置されている。